角川oneテーマ21
千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 239p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047100763
  • NDC分類 509.21
  • Cコード C0295

出版社内容情報

なぜ日本にだけ老舗企業が生き残るのか?
潰れない会社の持続力の源を探る。
屈指のジャーナリストがものづくりの現場を徹底取材!
◆世界最古の企業は日本にある
◆デジタル化ゆえに活きる”丹精”
◆「生きとし生けるもの」への敬意
◆生き残る企業五つの共通項

内容説明

会社の寿命は何で決まるか?潰れない会社の持続力の源を探る。

目次

プロローグ 手のひらのケータイから
第1章 老舗企業大国ニッポン
第2章 ケータイに生きる老舗企業の知恵
第3章 敗者復活
第4章 日本型バイオテクノロジーの発明
第5章 “和風”の長い旅
第6章 町工場 ミクロの闘い
第7章 地域の“顔”になった老舗企業
エピローグ 世界最古の会社は死なず

著者等紹介

野村進[ノムラススム]
1956年東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科中退。78~80年、フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学に留学。帰国後『フィリピン新人民軍従軍記』(講談社+α文庫)を発表し、ノンフィクションライターに。アジア・太平洋地域、先端医療、メディア、事件、人物論などの分野で取材と執筆を続ける。97年『コリアン世界の旅』(講談社+α文庫)で第28回大宅壮一ノンフィクション賞と第19回講談社ノンフィクション賞をW受賞。99年、『アジア新しい物語』(文春文庫)でアジア太平洋賞を受賞。拓殖大学国際開発学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

340
実に面白いルポルタージュだ。西暦578年創業の「金剛組」をはじめ、今も続く老舗18社をを巡っての行脚旅。知らなかったのだが、日本は世界に冠たる老舗の国らしいのだ。一方、中国や韓国にはこうした企業は存在しないらしい。老舗とはいっても、伝統だけを売り物にしているというわけではない。ケータイひとつをとっても、そこに生かされている核心の技術は、なんと田中貴金属工業(1885年創業)や福田金属箔粉工業(1700年創業)といった老舗のものなのだ。オーストラリアの羊毛の毛刈りだってヒゲタ醤油(1616年創業)の成果だ。2016/05/17

KAZOO

154
超長寿の企業についての話です。やはり長生きする企業は製造業が当然のことながら多いということはわかります。いわゆる老舗といわれている企業が多いのでしょう。その企業はなぜこのように長寿であったのかがよくわかります。ただこの中には残念なことですが、林原という会社も入っています。ほかのことに手を出さなければ長生きしていたのでしょうが。ここには日本企業がこれからやらなければならないことなどのヒントが数多くあると思えました。2016/04/30

ntahima

54
冒頭、世界最古の会社が日本にあると知り驚く。西暦578年創業。なんと聖徳太子の生きた飛鳥時代から千四百年続いているらしい。なんという会社かは本書を読んでください。本書では創業百年以上の会社が19社紹介されている。老舗と言うと粽一筋五百年なんて京の老舗を想像しがちだが、本書に登場するのは自社のコア技術を守りながら時代の変化に対応して生きのびて来た中小企業群である。老舗がアジアでは日本に集中していることの文化的・歴史的考察はその通りだと思うが、それゆえに複雑な気持ちにもなる。そして冒頭の企業にも時代の波が…。2012/10/07

佐島楓

47
なぜ日本には老舗企業が多いのか? という問いの下、いろいろな企業家にインタビューをしたもの。どの方も、しっかりとしたプライド、年月に裏打ちされた自信、そしてしなやかな感性をお持ちだ。この技があってこそこの会社、と納得。時代は変わるが、技術の本質は変わらず、むしろ進化し続けている。2015/06/08

Miyoshi Hirotaka

43
他国にはないわが国の特異現象がある。大規模な内戦や革命を経験せず、植民地化さえも回避したわが国には創業千四百年の世界最古の会社を筆頭に創業百年以上の老舗が推計で十万社。これは、時代に対応した製品、家業の要素技術の蓄積、同族経営と外部人材のバランス、丹精という価値観の共有、安易な規模拡大の歯止め、内部強化に向かう倫理や外との調和を志向する商道徳が支えた。伝統とは不断の革新。模倣困難でなおかつ長期に持続可能な競争優位は、生かされているという感性と相反することを調和させながら真実を追求し続ける哲学から生まれる。2014/05/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/555920
  • ご注意事項