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出版社内容情報
竜があたりまえのように存在するこの世界に違和感を覚えているのは、池橋高校に通う貴士と端海の2人だけ。生徒を竜の餌として捧げる《捕食の儀式》が迫るなか、貴士と端海の戦いが始まる! ネオ学園ファンタジー!
内容説明
「竜―なのか」親友の死の真相をさぐる羽井貴士。「―やっぱり、変」なぜか1日が2度繰り返すという時間のループに陥った藤谷瑞海。竜が支配する世界に違和感を覚えているのは、池橋高校に通うこの2人だけ。竜を崇拝しない異端者として謎の校内組織に追い詰められるなか、貴士と瑞海は世界に対する反撃を決意する。だが、生徒を竜の餌として捧げる“捕食の儀式”は目前に迫っていた!第四回角川学園小説大賞優秀賞受賞作品。
著者等紹介
咲田哲宏[サキタテツヒロ]
1973年生まれ。愛知県出身。蟹座のA型。元カリスマ月給泥棒。本作で第4回角川学園小説大賞優秀賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いちろく
39
紹介していただいた本。人が竜に「食べられる」事が受け入れられ、同じ日が2回繰り返される世界の物語。構築された独特の世界感と解決へと向かうプロセスが読んでいて面白かったです。今のライトノベルと比較すると硬い印象なのかもしれないけれど、一昔前のライトノベルはこんな感じの作品も多かったな、と懐かしくなりました。紹介感謝!2016/07/28
あおでん@やさどく管理人
24
生徒の中で、誰が敵で誰が味方か、ハラハラさせられる展開。死を迎えることになっても託される想い。友を信じる力には、竜の力をもってしても及ばない。カタカナで色々な竜が出てきて、どれが誰だかややこしく感じてしまったのが若干のマイナス。2016/08/12
ロコロコ
4
(☆☆☆☆)竜が出てくるSFってことに興味もって手にとったのだけどまさかサッカー話で心動かされるとは思わなかった。いやほんとひどく個人的なツボで他の方が読んでどう思うのかはなんともいえないところがあるのですが。まぁそれはおいといてもなかなかおもしろかったです。託す、という設定を上手く組み込んでるなぁというか、それが全体を上手くまとめあげてるような気がします。竜というイメージやもとに戻るけど戻らないという現象も伴ってなかなか味わえない読後感でした。2014/09/08
卯月
3
再読。本書の次に買った『水の牢獄』は手放したが、これは面白い。第四回角川学園小説大賞優秀賞。親友の死の真相を探る羽井貴士。一日を二回ずつ過ごす時間ループに陥った藤谷瑞海。突然、竜の存在が普通になってしまった世界で、二人の通う高校では、生徒を竜の餌として捧げる《捕食の儀式》が予定されていた。友人や家族との常識が突然ズレて、自分が変だと思うことが伝わらないのは怖い。学校中狂ってるし。名前の付いた伝説上の竜がこんなにいるんだ、と興味深かった。対象が何であれ、知識ってのは武器だと思う。高校生たちの友情が心に残る。2015/06/07
ととむ
2
ラノベ的なかった事になる解決とか男女間の良かったね的な展開はなく、実にシビアなSF展開。これぐらいのほーが余韻があってよいのかも。2014/07/06