角川文庫<br> 凍てついた七月

角川文庫
凍てついた七月

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  • サイズ 文庫判/ページ数 276p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042701033
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

真夜中に家に忍び込んできた強盗。不意に発砲され、家主のリチャード・デインは男を射殺してしまう。警察は正当防衛を認めるが、強盗の父親ベンは「目には目を」とばかりにリチャードの幼い息子をつけ狙う。警察がガードする家にまで易々と侵入され、戦慄するデイン一家。ベンは逮捕されるが、現場に残された札入れの写真を見たリチャードは、思いがけない陰謀の存在に気づく―。暴力、狂気、背徳、そして溢れんばかりの父性愛に彩られた超異色サスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ずっきん

55
探偵のジム・ボブが「バッドチリ」に出てくるらしいと聞いて。ハップ&レナードをより楽しむために先に読む。こういうのサウザン・ゴシックっていうのか。好みだし、なかなか面白かった。父ちゃん達のノワール。2018/11/09

ネコベス

32
深夜家に忍び込んで来た強盗を射殺したリチャード。正当防衛は認められたが射殺された男の父ベンはリチャードを恨み、リチャードの幼い息子を付け狙う。東テキサスの田舎町で家族と平凡に暮らしていた男がと血生臭い暴力の世界へと誘われるバイオレンス小説を再読。何といっても型破りなタフガイ探偵ジム・ボブ・ルークのキャラクターが良い。映画版「Cold In July」で実際に真っ赤なキャデラックに乗ったジム・ボブが見られる。2019/10/28

icchiy

6
ハップ&レナード・シリーズとはちょいと違う作風で、結構シビアな感じでした。 もちろん物語にはどんどん引き込まれていきます♪ そして、あのジム・ボブが出てくるあたりから一気に加速^^ オススメな一冊です。これも♪2015/04/11

suzukimaru

4
夜中に家に侵入した泥棒を止むを得ず射殺してしまった主人公のもとへ強盗で刑務所に入っていた犯人の父親が出所したのち復讐に現れる。ケープフィアーのような話かと思っているとまさかのテキサス魂な展開に燃えた!敵同士が組んで闘う設定って緊張感があって面白い。それも世代間の関係になっていると厚みが出てくる。子供にとってどんな父親であるべきかという主題もある。映画化されたということだが筋だけ追ってしまうと安っぽくなりそうで心配。しかしサム・シェパードやドン・ジョンソンという配役はハマってそう2014/06/05

しい太

3
ランズデールが南部アメリカの夏の狂気的な何やらを描いたら天下一なのは十分わかった上で、それを置いといてもこの作品、三部構成が完璧すぎてちょっと驚く。一部で主人公の物語、二部で主人公に復讐心を持った男の物語、三部で彼らの父子の物語として綺麗に方がつく。雰囲気は明るくないがランズデールのユーモア調の部分が比較的強くて(ハップ&レナードのほうにも登場するキャラがいる)すらすら読めるのもいい。近年映画化されていたらしいが、どのくらい原作に沿ってるんだろう(沿ってなさそう)。2020/11/02

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