出版社内容情報
建築士だった父の背中を追い、木之本工務店に勤める二級建築士のさくら。彼女がクライアントに寄り添い提案する改築案は、彼らの生き方まで変えていく……。暖かくて感動的なお仕事小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
141
タイトルに惹かれて。依頼主の人生にまで関わってくる建築士の仕事は責任も大きいけど、やりがいもありそう。素敵な仕事だなと思った。依頼主の要望になんとか答えようと親身になってより良いプランを考える主人公さくら。家族の問題とかもあり大変そうだけど、いつも前向きで応援したくなった。一軒目のスポーツ用品店のリフォーム、いいな! 読後感爽やかな一冊でした。2022/03/09
みかん🍊
102
亡き父親の後を追いかけ建築士として働くさくらは、クライアントの意思を大切に改装を手がけている、古くて潰れそうなスポーツ店、老舗和菓子店の2号店、新展開のスポーツジム、田舎の寂れたお店4店舗と店舗改装だけでなく、生き方やコンセプトまで提案してハッピーにさせてしまう、「三つ揃うんですよ失敗するはずないじゃないですか」「みんなで幸せになりましょう」さくらは建築士としてだけでなくプロデュース能力もかなり高いのでは、そう上手くは行くわけではないが気持ちのいいお仕事小説でした。2022/01/17
ちゃんみー
29
お仕事小説。建築士“楠さくら”の奮闘記です。まぁ、25歳ぐらいであれこれ設計を任されるなんてことないですけど(30ぐらいまでは下っ端で雑用係です)亡くなったお父さんのあとを追って建築の道に進んだ訳です。主人公さくらの想いは自分の設計によって「幸せになって欲しい」ということなんです。わかるわぁ。設計って理系だと思ってる人が多いと思うんですけど、完全に文系ですよ。2022/02/11
kosmos
15
亡くなった父親に憧れ建築士となった楠さくら。父が遺した借金の返済で生活はカツカツ、それでも顧客の要望に応えるべく日々奮闘中。和菓子屋の新店舗の設計を依頼された「倉崎フォトジェニック」が良かった。さくらが毎日全力で頑張っていることはもちろん分かっているけど、高校生の弟に負担がかかりすぎているところは気になった。2022/03/31
kitten
14
図書館本。新人建築家のお仕事小説。新人といっても、定時制で仕事に入り、下積みから8年、という設定。個人宅のリフォームではなくて、小さなお店。建物だけではなくて、それに関わるひとごと、リフォームして幸せになりましょう、なお話。前向きで元気な感じだけど、状況は結構ハードだった。主人公本人が、一番幸せになってほしいな。評価、星22022/04/08