光秀の定理(レンマ)

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  • サイズ B6判/ページ数 409p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041105221
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

永禄3年、京の街角で3人の男が出会った。兵法者・新九郎、謎の坊主・愚息、浪人中の明智光秀。やがて3人は歴史の重い扉を開いていく。戦国の世に一瞬の光芒を遺した男たちの軌跡を描いた新感覚の歴史小説!

内容説明

永禄3(1560)年、京の街角で三人の男が出会った。食い詰めた兵法者・新九郎。辻博打を生業とする謎の坊主・愚息。そして十兵衛…名家の出ながら落魄し、その再起を図ろうとする明智光秀その人であった。この小さな出逢いが、その後の歴史の大きな流れを形作ってゆく。光秀はなぜ織田信長に破格の待遇で取り立てられ、瞬く間に軍団随一の武将となり得たのか。彼の青春と光芒を高らかなリズムで刻み、乱世の本質を鮮やかに焙り出す新感覚の歴史小説!!

著者等紹介

垣根涼介[カキネリョウスケ]
1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞し、デビュー。04年『ワイルド・ソウル』で大籔春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞と、史上初の3冠受賞に輝く。05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ウッディ

352
光秀を主人公にした歴史小説というよりは、愚息と新九郎という知と武の達人からみた光秀の人間像でした。4つの椀、そして3つの賽子の真理を核として、人間の知への欲求を描いており、合理性を求める点では同じだが、目的のために義理・人情を捨てた信長とできなかった光秀との違いなど、新解釈の戦国物語で面白かった。ただ、4つの椀の理論は、六角攻略の鍵となった4つの道の話と、状況や背景が違うような気がしました。大出世を遂げたが苦しそうな光秀と謙虚に気楽に生きた愚息と新九郎、どちらの生き方が幸せなのか考えされられる一冊でした。2020/06/27

takaC

281
確率の話をどう活かしてくるのか興味を持ち続けながら読めた。でも妙経寺ルートがハズレの確率も25%もあったんだよね。六章はイマイチだった。2016/02/07

あすなろ

246
垣根氏の新たな挑戦である本作は、確かに挑戦的な作品。だって、光秀が主役級で、本能寺の変が描かれないことがあるか。でも、作品として成立しているのである。最初は、どう展開さるか?垣根氏の筆もどうもという感があったが、それを完全に中盤から吹き飛ばすストーリー展開と筆。HPを見ると、これから歴史物に力入れるとのことで、期待。但し、理の椀の疑問は、信長が言う通り、頭蓋の裏が痒い気がした。僕の頭は固い(笑)。更に、ラストの関節的に光秀を語らせ、分析する手法に感じ入った。信長と光秀は、立ち位置がそもそも違うのである。2014/10/30

れみ

240
浪人中の明智光秀が愚息という謎の坊主と貧乏侍の新九郎と偶然出会い、その後、信長のもとで出世していくまでの物語。今、この時代の描かれたドラマもいくつか見ているので、違った視点からも見ることができて興味深かったです。4つのお椀を使った博打の確率論のところは私にはちょっと難しく、なんとなく解ったくらいですが…(^^;2014/07/23

大地

238
光秀に対する印象が変わる作品。武将として抜群に有能であり、誠実。頭がかたいという印象があったが、世渡りがうまくない不器用な男なんだなと思う。乱世の時代に、愚息・新九郎・光秀という3人の友情がとても良い。めっちゃ爽やかな読後感。歴史小説っぽくないので、歴史小説が苦手な方に是非読んで欲しい!!2014/04/25

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