朝日文庫<br> 郵便的不安たち#

朝日文庫
郵便的不安たち#

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  • サイズ 文庫判/ページ数 434p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022613783
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

著者がデビューから十年をかけて到達した「データベース型世界」の概念を予見させる思考の軌跡―現代思想、批評、サブカルチャーを横断しながら、ポストモダン社会の実像に迫る。文庫化に際しては、単行本未収録の論考を加え、新たに改訂版として世に問う、画期的な評論集。

目次

1 状況論(棲み分ける批評(1999)
ポストモダン再考―棲み分ける批評2(2000)
郵便的不安たち―『存在論的、郵便的』からより遠くへ(1998/1999))
2 批評(ソルジェニーツィン試論―確率の手触り(1991/1993)
写生文的認識と恋愛(1993/1994)
精神分析の世紀、情報機械の世紀―ベンヤミンから「無意識機械」へ(1996)
通信傍受法と想像力の問題(1999))
3 サブカルチャー(庵野秀明はいかにして八〇年代日本アニメを終わらせたか(1996)
アニメ的なもの、アニメ的でないもの(1996)
『エヴァ』にはまるのはなぜ?(1996)
オタクから遠く離れて(1997)
『マトリックス』と人間不在の荒野(1999/2000)
『ナデシコ』の二つの顔(2000)
探偵小説の世紀、SFの世紀(2001)
ハムレットとしてのSF―SFと哲学(2001))
4 エッセイ・書評(暗号と言霊(1997)
リキテンスタイン/エクリチュール(1998) ほか)

著者等紹介

東浩紀[アズマヒロキ]
1971年東京都生まれ。東京大学教養学科卒業。同大学大学院総合文化研究科博士課程修了。学術博士。現在、慶応義塾大学非常勤講師。専攻は哲学および表象文化論。99年、『存在論的、郵便的ジャック・デリダについて』でサントリー学芸賞を受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

4
「ジャック・デリダのモスクワ」への書評」「本書を手にした読者は、ほぼ確実に失望するだろう。デリダはこの本のなかで、現実のロシアの状況にまったくと言っていいほど触れていない…デリダの著作に関しては、この種のファッション化がしばしば起きる(最近では『マルクスの亡霊たち』のケース)…本書はそういったねじれた「面白くなさ」の点でもあまりに単純すぎ、やはり読みごたえがない…この点では、彼はこのテクストではいささか手を抜いた印象が拭えない」2015/05/29

hirooo

2
東浩紀はあんまり知らんないんだけど、この本を読んだ限りでは彼は元来言論の力で社会を動かす「論壇」にすごく期待してた人なんだろうな。でも大きな物語が終焉し、論壇に限らずどんな領域の言説も普遍たり得ず、皆が個々の属する趣味共同体のなかで自閉していく他ないといういわゆるポストモダン的状況に直面し、自分の評論の社会に対しての無力さを痛感する――そういったところに彼の思想の原体験があるように感じた。そしてそんな問題意識にはすごく共感するんだけど、彼の言う趣味共同体を“横につなぐ”評論ってのが全くイメージ湧かなかった2010/04/12

masmt

2
宛先に届いているのだろうか

りょうた

1
おもしろい。そしてわかりやすい。だが僕はそこにある危険を感じる。わかりやすくおもしろすぎて怖いのだ。それは僕が未熟だからかもしれない。とにかくここに留まってはいられない。2016/04/26

TNK

1
斎藤環による解説を読み返す。2011/09/30

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