たった3本の腕木の形状で信号を送受信し、情報を正確に伝え続けた「腕木通信」。
フランスの要所に設置された通信基地では、望遠鏡を手にした通信手が腕木を操り、バケツリレー式に次々と符号を送信していた。
その通信手法はすべて人力による原始的なものでありながら、「多様な文字を空中に書くという巧妙な技術」と絶賛され、ヨーロッパを席巻した。
フランス革命のさ中、腕木通信を開発し、通信網の整備に尽力したクロード・シャップ、通信網の開発に積極的に取り組んだナポレオン―腕木をめぐる人々の物語とともに、インターネットの起源ともいえる、驚くべきシステムと技術開発の経緯をたどる。
第1章 腕木通信とは何か(二〇〇年前の巨大通信網;テレグラフの意味)
第2章 腕木通信の誕生(クロード・シャップとその時代;腕木通信以前の通信事情 ほか)
第3章 通信の方法(符号の仕組み;腕木通信の通信規約 ほか)
第4章 腕木通信の発展(拡大する通信網;ナポレオンと腕木通信 ほか)
第5章 電信の進展と腕木通信の衰退(初期の電気通信と日本の通信事情;腕木通信の衰退)
中野明[ナカノアキラ]
1962年、滋賀県生まれ。立命館大学文学部哲学科卒業。主にパソコンやインターネットなど、情報技術関連をテーマとした雑誌記事や書籍を執筆
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