朝日選書
よい依存、悪い依存

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  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022597939
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0347

内容説明

依存は、それほど悪い行為なのだろうか。努力を重ねてもこまった事態が解決できなければ、他人や組織の手助けを求める。こうした依存は、恥ずかしい行為でも、禁止されるべき行為でもない。精神医学の立場から語れば、依存は人間が生まれつき持っている、こころの安心や肉体の満足を求める行為である。私たちは、組織や他人との関係に依存しなくては、生き延びることは不可能である。自立とは、周囲の人びとに支えられながらも、自分の行動を支配されず、主体的に決められることなのである。

目次

第1章 対人関係依存
第2章 プロセス依存
第3章 物質依存
第4章 いろいろな物質依存
第5章 依存症からの回復

著者等紹介

渡辺登[ワタナベノボル]
1950年静岡県生まれ。1976年日本大学医学部卒業、1980年同大学院(精神医学)修了。医学博士。1984年国立衛生研究所研究員、厚生省保健医療局精神保健課併任。1986年国立精神・神経センター精神保健研究所研究室長。1989年日本大学医学部精神神経科講師を経て2001年より同助教授。日大練馬光が丘病院精神神経科科長を兼務する。1991年沖永賞受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワンタン

5
「よい依存とは発達段階にふさわしい依存」「自立とは支え合いながらも主体的に行動すること」→「精神医学の立場から言えば「依存」の反意語は「自立」ではない。」「「依存」の反意語は「競争」だろう。」→「青春期を過ぎても支え合う対等な関係をもてず(略)人間としての尊厳を尊重せず、相手を自分本位に変えようと考える。この依存を、上下関係をもとに自分の安心を導くために相手をコントロールしようと意図した観点から「悪い依存」と呼ぶことにしよう。」あまり実践的な本ではなかったかな。2017/11/06

カラ崎検査官

3
依存症の病理について、対人関係・プロセス・物質の3つの類型に分けてまとめてある基本的な本。他の方も述べられているように、さも母子関係の歪みが依存症発症の最も大きなリスクであるかのように論じるのは極端に思える(一因にはなりうるだろうが)。性的逸脱についても触れられていませんが、これはもう清書にあたるしかないか。2018/02/19

gerigari

2
ある程度、勉強した者には既知の内容だと思う。なんでもかんでも幼児期の体験が影響とはいかがなものか。依存は治らない回復するだけ、緊張→解放→後悔のプロセスで依存する、この二点はタメになった。2018/01/11

hikarunoir

1
非合法薬物の知識など不要。快楽の最たるもので、かつプロセスや人間関係依存に該当するセックス依存に触れるのを巧妙に逃げてる。2013/04/08

ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き

0
依存にもよいものと悪いものがある。そのよい依存はどんなものか知りたくて読んでみた。残念ながら依存症に関する記述が殆どで、よい依存については少し説明があるだけだった。でも、著者は専門の精神科医であるので、その方面の知識も豊富で事例もある。依存症に関して知りたい人が手始めに読む本としてはよい本のひとつだと思う。読んで損をしたとは感じなかった。次は、恥ずかしながら未読の『「甘え」の構造』でも読んでみようかなと思っている。2012/11/06

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