小説の経験

  • ポイントキャンペーン

小説の経験

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022568175
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

ノーベル賞受賞作家の最新文学講義。

目次

1 文学再入門(小説との再会;愉快なドストエフスキー;元気の出る『罪と罰』;井伏鱒二の祈り ほか)
2 文芸評論(1992―1994)(近代の病い;文体の声;肉体性と笑い;土地・場所の力 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miori

11
「異化」「グロテスクリアリズム」「トリックスター」を当時の大江健三郎は強く意識して小説を創っていたのかなあ。他の著書でも言及していたし。三分の二ほどを占める「文芸時評」は、やはり難しかったです。知識人ではない私には、大江のように本を読むことは無理なのでしょう。仕方ないことですが、なんか落ち込むなあ。2022/10/03

よみ

8
勝手に大江健三郎氏と仲良くなろう週間開催中! …とっつきにくさは相変わらずですが、この本では有名な作家や著書が出てくるので、なんとか楽しめました。 やっぱり本について書かれた本が好きです。 戦争文学も私小説も気乗りしなくて敬遠しがちな私ですが、井伏氏の「かきつばた」は読んでみたい。 ドストエフスキーやフォークナーも、そろそろ怖がらずにいっておくべき、か?2018/08/05

三柴ゆよし

6
個人的に、大江健三郎の政治的な発言にはなんらの関心も持っていないが、この人はそうした発言によってずいぶん不当な評価(少なくとも日本国内において)をされている作家だと思う。小説家はただ彼の作品においてのみ評価されるべきであって、その他の要素が評価に入り込む余地はない。本書は、日本の小説家の中でも最重要のひとり(だと僕は思うのです)である彼の小説観が多少なりとも垣間見える一冊……なんだが、文芸時評についてはあまり面白くないです、この人の場合。2009/06/07

amanon

4
前半もさることながら、後半の文芸時評は大江が同時代の作家達への評価をまとめて読めるということで、とりわけ興味深かった。それと同時に、当時は注目を集めていたものの、今や殆ど目にすることがなくなった作家がかなり多いのに、この世界で生きることの難しさを痛感。個人的には倉橋あたりへの評価が木になるのだが、ないものねだりか。それと前半で『戦争と平和』の主人公を道化として論じているのには、ちょっと驚き。これまで何となし敬遠していた『戦争と〜』だが、これを機に挑戦してみようか?という気に。大江の文学観を知るのに最適。2018/09/02

k.m.joe

3
文章とは、読む人に、解り易く内容を伝えるものだろうが、勿論それでは文学的小説は成り立たないのだ。考えてみれば、誰もが書ける“文章”で、内容より表現力で感動させるとは凄い話だ。2013/04/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/476416
  • ご注意事項