出版社内容情報
元素レニウムは,小川正孝がニッポニウムとして先に発見していた! 日本がまだ“辺境の地”だった時代,不自由な条件下で真理の解明に挑んだ科学者たち.彼らを支えたのは個性あふれる発想と大きなビジョンであった.
内容説明
元素の小川正孝、生理活性物質の高峰・鈴木、病原菌の北里・野口。日本がまだ“辺境の地”であった時代、世界に先がけて大きな仕事をした科学者たちがいた。世界の舞台への困難な道の中で、結果的には競争に敗れた人もいる。しかしいずれも、個性ある発想と大きなビジョンをもって科学の夢にいどみ、未来を拓いたのだった。二一世紀の科学と科学者に求められるのは何だろうか。
目次
第1部 元素と原子の世界を探る(ニッポニウムの謎をとく―小川正孝の苦闘;コペンハーゲンからの贈り物―仁科芳雄とその周辺)
第2部 いのちの科学の先駆者たち(北里柴三郎と野口英世;アドレナリン発見の先陣争い―高峰譲吉の生き方;オリザニン発見―ビタミン・栄養の先駆者鈴木梅太郎 ほか)
第3部 エレクトロニクスの時代を築いた人々(井深大―世界のソニーを築いた技術者魂;西沢潤一の闘い―定説を疑え)
著者等紹介
吉原賢二[ヨシハラケンジ]
1929年新潟に生まれる。53年東北大学理学部卒業、工業技術院電気試験所、日本原子力研究所研究員、カールスルーエ原子核研究センター客員教授をへて、82年東北大学教授
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