岩波新書<br> 紫外線の社会史―見えざる光が照らす日本

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岩波新書
紫外線の社会史―見えざる光が照らす日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 188p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004318354
  • NDC分類 425.5
  • Cコード C0236

出版社内容情報

人類は見えざるモノに期待をかけ、また恐怖と不安を覚えてきた。誰もが浴びる紫外線は人間の生活を豊かにもまた損ないもする。紫外線への着目は、近代以降の日本の社会観、健康観、美容観、環境観の変遷を覗き見る上で有効であり、ジェンダーや人種に関する言説までをも浮き彫りにする。見えざるモノを主人公にした異色の科学史。

内容説明

人類は見えざるモノに期待し、また恐怖と不安を覚えてきた。誰もが浴びる紫外線は人間の生活を豊かにもまた損ないもする。紫外線への着目は、近代以降の日本の社会観、健康観、美容観、環境観の変遷を覗き見る上で有効であり、ジェンダーや人種に関する言説までをも浮き彫りにする。紫外線を主人公にした異色の科学史。

目次

序章 見えないモノの歴史
第1章 紫外線ブームの時代へ(未知の光線に対する期待と不安;ビタミンDに至る二つの道 ほか)
第2章 「人工太陽」のテクノロジー(紫外線ランプの誕生;紫外線の産業応用 ほか)
第3章 紫外線が映し出す世相(“太陽に近い”生活;紫外線とジェンダー・階級・人種 ほか)
第4章 戦後における紫外線(求められ続ける光線;健康・環境への見えざる敵 ほか)
終章 紫外線と人間・技術・文明

著者等紹介

金凡性[キムボムソン]
1972年、韓国浦項市生まれ。2005年、東京大学大学院博士後期課程修了。博士(学術)。北陸先端科学技術大学院大学研究員、日本学術振興会外国人特別研究員(神戸大学)、東京大学特任助教、広島工業大学准教授を経て、広島工業大学環境学部教授。専攻‐科学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おっとー

16
おもしろいんだけどなあ…あと一歩のような気もするんだよな…。紫外線は近代以降様々な捉え方をされてきた存在であり、ビタミンDのもとにもなれば住居や趣味(旅行、アウトドア)にも影響を及ぼし、さらにはジェンダー、人種などその時代の観念を顕著に反映するものであった。そして一時期のブームとは対照的に、現在は皮膚癌の原因などとして忌避されている。紫外線、そして太陽光は地球との密接さゆえに常に科学と人間を翻弄してきた。ただし本書は紫外線の言説紹介に止まり、分析が今一つなのが何よりもったいない気もする。2020/07/08

やまやま

14
紫外線のビタミンD生成と皮膚がん・老化対策のトレードオフについて、社会的価値観の変遷を述べる。推奨するにせよ禁忌するにせよ、その裏には美的なセンスや頑健を求める社会風土などの価値観があったことを確認する。今は「光線やけどや皮膚がんにならないように、適度に間隔をあけて光を浴び、ビタミンDを補給しましょう。」というのが穏当なところでは、と思うが、栄養の問題ならば他にも選択肢があるので、議論は終章での「針小棒大」感もある。本当は、床屋ハサミの殺菌など、公衆衛生の紫外線の効用についても言及がほしかった。2020/06/08

うっかり呑兵衛

11
「紫外線を有益とする言説空間と有害とする言説空間の間には、果たしてどのような違いが存在するのだろうか」という問いから、紫外線に言及する論文や一般向け雑誌や新聞記事・広告や小説などに着目し、分析・比較し、近代以降の日本の社会観、健康観、美容観、環境観の変遷などといった様々な断面を明らかにしようとする。紫外線自体ではなく、紫外線に求められる社会的要請が変化していること、そして以前の紫外線への社会的イメージが「忘却」されている点の指摘が興味深い。2021/12/10

kenitirokikuti

11
いま紫外線といえば美容の敵であったりオゾン層破壊による増加であったりと害あるもののイメージを抱かれているが、過去においては「くる病」を防ぐという益が重視されていた。しかし、1990年後半になると、小児科の教科書や母子手帳から「日光浴」が消える。あけすけに言うと、生活が豊かになったのでンな細かいことを気にする必要がなくなったのだ▲紫外線はガラスを透過しづらいので、紫外線を人工的に照射する電灯は「水銀(石英)灯」。2020/06/19

7
紫外線が、どのように科学的に分析され、技術として用いられたか、またどのように人々に受け取られ、語られてきたかを、20世紀を中心に論じる。我々の日常に当たり前のようにある「太陽の光」が、健康問題、医療、人種問題、格差、総力戦体制、ジェンダー、美意識、教育など、さまざまな分野にまたがるトピックだったとは。目のつけどころがすごい。2020/08/23

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