岩波新書
女帝のロシア

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  • サイズ 新書判/ページ数 230,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004303251
  • NDC分類 238.05
  • Cコード C0222

出版社内容情報

「大帝」と尊称され,専制君主として一八世紀後半のロシア帝国を強力に統治したエカテリーナ二世,片や一九歳で女帝のクーデターに加わり,ロシア・アカデミーの初代総裁を務めたダーシコワ公爵夫人.時代に先駆けた二人の女性の波瀾に富んだ生涯を軸に,彼女たちを取り巻き精彩を放つ男たち,ロシアの社会と文化の奥深い魅力を描く.

内容説明

「大帝」と尊称され、専制君主として一八世紀後半のロシア帝国を強力に統治したエカテリーナ二世、片や一九歳で女帝のクーデターに加わり、ロシア・アカデミーの初代総裁を務めたダーシコワ公爵夫人。時代に先駆けた二人の女性の波瀾に富んだ生涯を軸に、彼女たちを取り巻き精彩を放つ男たち、ロシアの社会と文学の奥深い魅力を描く。

目次

第1章 女帝エカテリーナの生いたち
第2章 皇太子妃への日々
第3章 エカテリーナ二世『回想録』
第4章 エカテリーナの危機、ダーシコワの義憤
第5章 エカテリーナの「革命」
第6章 恋のかけひき、女と男
第7章 ダーシコワの遍歴時代
第8章 女帝のコメディーとお伽話
第9章 ポチョムキンとエカテリーナ
第10章 女帝とアカデミー総裁
第11章 別れ、そして晩年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

川越読書旅団

22
ロマノフ朝の女帝に関してはこれまでエリザヴェータのみの知識しかなく、エカテリーナ二世の功績と人となりを、事前の世説なしに観取でき良かった。併せてロシア・アカデミー初代総裁であるダーシコワ公爵夫人の解説もあり、ロマノフ朝を深く理解する上での必携の一冊では。2023/01/09

21
ロシアの女帝エカテリーナ2世とアカデミー初代総裁のダーシコワ。彼女たちがそれぞれに綴った回想録を基に、二人の人物像と当時のロシアの内情を描いている。恋人でなくなった後も信頼で結ばれていたエカテリーナとポチョムキンとの関係性がとても良い。2015/12/31

崩紫サロメ

10
エカチェリーナ帝とその側近でロシア・アカデミー初代総長とんあったダーシコワ公爵夫人を中心にその時代を描く。日本ではアンリ・トロワイヤ(後に池田理代子が漫画化)の描くエカチェリーナ像では見落とされがちな点を女帝やダーシコワの回想録から描き直す。本書は1994年刊行で、この後、ロシアの女子教育に関する書物が刊行されたが、女性が政治や学問に関わるということをどのように考え描写するか、ということについて言えば、今となっても古く感じない。逆に社会が変わっていないといえるのか。2019/11/18

富士さん

3
エカテリーナ2世の伝記。再読。飯塚信雄さんがロココの時代は女性の時代と強調されているのを踏まえて読むと、本書の内容の意義はただのいち伝記に止まらないように思います。少なくとも準拠される階層では許容されていた女性の高い公職への就任、そして、ロマノフ家とまったく血縁のない女性が“大帝”でありえたという事実。ロシアの、またヨーロッパの歴史は現在の価値を志向して、順次一直線の進歩をたどって来たというわけではないことは、このような女性の地位と一般的な権威のあり方を通じて見ることができるのではないでしょうか。2016/05/16

タケヤ

3
ロシアに興味があったので。 冒頭に、今まではエカテリーナは男性からの目線でしか語られてこなかったため十分でないところがあった。というようなことが書かれていますが、本書は逆にエカテリーナを持ち上げすぎているような…(他の本は読んだことないですが)。 とはいっても、非常にわかりやすく、当時のロシアの状況や周りの西欧諸国の様子などもわかり非常によかったです。2014/09/24

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