出版社内容情報
「二枚目」「花道」「黒幕」「差金」など,現代の日常語にも歌舞伎に由来する言葉は多い.それらの意味はどう転じ,その心はどう生き続けているのか.歌舞伎の作り手たちは何を花とし,観客は何を粋と感じてきたのか.様々な言葉を鍵として歌舞伎という芸能の誕生から変遷,その美学を楽しく読み解く.
内容説明
「二枚目」「花道」「黒幕」「差金」など、現代の日常語にも歌舞伎に由来する言葉は多い。それらの意味はどう転じ、その心はどう生き続けているのか。歌舞伎の作り手たちは何を花とし、観客は何を粋と感じてきたのか。様々な言葉を鍵として歌舞伎という芸能の誕生から変遷、その美学を楽しく読み解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
9
冒頭に歌舞伎舞台と客席の図式。一度も行った経験はない。芝生の場所の芝居(2頁)。かぶくは、傾く(6頁)。伎 は妃、姫 の当て字もあるようだ(9頁)。時代物は一番目、世話物は二番目(15頁)。十八番というのを おはこ というのは、詳細不明とのこと(43頁)。はこ は「箱書付き」という定評ある目利きに承認された芸 と推論されている(47頁)。声をかけて、檄を飛ばす。成田屋! とか(79頁)。よっ、大統領! という方が馴染みあるのはどうしたことか。2013/08/13
gongxia
0
歌舞伎のレポートをする時に読みました。2015/01/24
にがうり
0
知れば知るほどおもしろい歌舞伎の世界2010/10/09
丰
0
Y-112000/08/24
のりたま
0
役者の名前に「丈」を付けることが、明和安永期の俳名に丈を付けることから始まったとする、従来ほとんど指摘されていない説が記されている(~97頁)。役者の名跡の世代数を「何世」と表すことがあるが、伝統的には「何代」(101~10頁2)。「贔屓」については「誰それを引く」という表現に音も似ている漢語の「贔屓」を当てた説。『かの子ばなし』に「あるひは勘三郎をひくもあり、また竹之丞をひくもあり」とあるが、いまは正反対の「推す」なのが面白い(133~)。2023/01/16