出版社内容情報
一九八七年十二月，米ソのINF（中距離核戦力）全廃条約調印は史上初めて核兵器廃絶への扉を開き，両国でミサイルの破壊が始まっている．軍拡から軍縮へ，潮の流れを変えさせたものは何か．前途に立ちはだかる壁は，また日本に問われるものは何か．平和への構想力に満ちた好評の旧版に最新の分析を加え，今日の国際政治への視座を提供．
内容説明
１９８７年１２月、米ソのＩＮＦ（中距離核戦力）全廃条約調印は史上初めて核兵器廃絶への扉を開き、両国でミサイルの破壊が始まっている。軍拡から軍縮へ、潮の流れを変えさせたものは何か。全途に立ちはだかる壁は、また日本に問われるものは何か。平和への構想力に満ちた好評の旧版に最新の分析を加え、今日の国際政治への視座を提供。
目次
第１部 軍拡の政治構造
第２部 なにが軍縮を妨げたのか
第３部 危機の世界史的構造
第４部 日本の軍事化に代わるもの
第５部 地球不戦時代を創るとき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Saiid al-Halawi
4
1988年初版というのがまず１つ。ソ連側からの軍縮アプローチは、往時の西側で言われていたようなソ連の純軍事的な対米劣位からだけではなく、より巨視的なパワーポリティクスの文脈上で評価されるべきだったという説明が本書最大の見どころだと思う。2013/12/18
ジョン
1
冷戦時の世界の人類の恐怖を知れるきっかけになったような・・・気がする・・・2010/05/14
Greensky
0
冷戦終結、ソマリア紛争(国連無能説)以前の本なので多少情報は古いですが、日本の防衛戦略や軍縮を考える上では充分示唆的かと。 第一次大戦終結時に無意味さが確認されたはずの勢力均衡の考えが、核抑止論に援用されてんのかそういえばと思うと、目から鱗というか思い至らなかったのが悔しいというか2015/01/09
山像
0
死んだと報道された人の著作が読みたくなるシリーズ。いわゆる左派的な平和主義の理論的支柱に触れられたのは収穫。 しかし「軍拡が平和をもたらしたことはない」も「軍縮が平和をもたらしたことはない」も同様に正しく同様に意味がない気がするのだけれど、この議論はどこに着地させるべき性質のものなのだろう……。2015/01/01
丰
0
Y-202008/11/30
