岩波文庫
物質と光

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003392614
  • NDC分類 420
  • Cコード C0142

出版社内容情報

今世紀における物理学の発展は目ざましいが,一般の人にとってその理解は容易ではない.本書はヨーロッパの思想的伝統を背景にふまえ,ほとんど数式を用いずに量子論,派動力学等の発展を跡づけ,その核心を専門外の人々に解説しようと試みたものである.ドゥ・ブロイ(一八九二‐一九六〇)はノーベル物理学賞を受けたフランスの物理学者.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

6
大学で中世史を専攻した公爵家の子息は、エッフェル塔勤務時にアインシュタインの光量子仮説に出会い物理学者になった。著者は、一般相対性理論のE=mc²(質量とエネルギーの等価性)とニュートンの波と振動数から得られるc=νλ(電磁波の波長と振動数の関係)をプランクのE=hν(光エネルギーは粒子のように振る舞う)から、波長λと粒子の運動量pとの関係(λ=h/p:粒子は波のように振る舞う)と捉え、光子も含む粒子の波動現象である「物質波」を導出した。本書は粒子から波に転向していく思考の長い試行錯誤や一瞬の跳躍を記す。2022/02/05

まるさ

5
19世紀以降の物理学史の概説本としてよくできてる。ただ訳が残念すぎるので頭のなかで補完しながら読まないといけない。 「量子論の哲学的研究」「哲学的雑編」の項が一番読む価値があった。2016/05/07

壱萬弐仟縁

5
1939年初出。波動力学の公式λ=h/mv(質量m、速度v、波長λ、量子の常数h 50頁)。「量子及び相対論の融和という問題には今日いかなる決定的な解決も与えることが出来ない」(223‐4頁)。なかなか苦悶した末の結論だと思える。2013/05/13

bossa19

1
理論においては発展途上に書かれたこともあり、まだ不明なところが多いが、物の本質についての哲学的な著述は面白い部分もあった。生命についてもっと突っ込んでほしかった。最後の哲学的雑編はよかった。メイエルソンの著作も読みたい2004/08/09

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