岩波文庫<br> 弁論家について〈下〉

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岩波文庫
弁論家について〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 383p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003361153
  • NDC分類 131.8
  • Cコード C0110

内容説明

高雅、高尚、長閑な弁論家・弁論術談義が、対話篇の形で倦むことなく展開されていく。だが、この“清談”は、実は熾烈な政治闘争と動乱という凄まじい“ローマの現実”のただなかで行なわれたものであった―。実践弁論に携わり、その弁論により仆れた“弁論術について語る弁論家”キケローが、ローマ的な弁論術を追究する。

目次

第二巻(五七~九〇)
第三巻(一~六一)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ロビン

22
プラトンやアリストテレスらギリシア文化に学びながら、より実践的で「実際に戦うことのできる」弁論術ー弁論術のローマ化を企図し、またソフィスト的弁論を批判したソクラテスらによって切り離された「哲学」と「弁論」の再融合化、「よき言論」と「よき思慮=徳」の一体化を念願したキケローは、実践と理論の万般を認識した「学識ある弁論家」として公共のために尽力する生き方を説いた。ペトラルカが批判したように政治的行動に一貫性がなく、独裁者カエサル派からも酷評されることのある共和主義者ではあるが、言論の力を信じ抜いた一生だった。2021/02/14

加納恭史

15
やっと上巻を読み終えて下巻へ辿り着く。第二巻後半からユーモアやウィットや滑稽さの話が長く、弁論家たちは色々と取り上げている。法廷弁論や元老院の演説の説得力には聴衆の感情に同調や憐れみを誘うためには必要なようだ。キケローはその弁論術について、アリストテレスの「弁論術」を主軸に参考として展開していることがはっきり分かった。アリストテレスも法廷弁論や議会演説に弁論術を駆使して展開している。確認の書物として、「弁論術」が分かるとやっと安心感が出て来る。それから対比されるゴルギアスやイソクラテスを調べれば良い。2023/09/28

roughfractus02

9
法廷、審議、演示の場で行われる弁論術は、弁論家の技術、模倣、実践で評価され、その評価要素は発想、配列、措辞、記憶、口演の5つからなる。ここからさらなる分類が出てくるが、著者は瑣末な分類や体系化を批判し、その弁論も規範でなく理想と見なし、そのヒューリスティクスや実践面を強調する。ギリシャのイソクラテス的実践とアリストテレス的体系化を考慮する本書は、弁論術を弁論家と一体化した実践とし、文字言語による両者の分離と専門化を警戒する。本書に登場し対話する弁論家たちは自らの声で語り、自らの命を晒し、非業の死を遂げる。2022/05/19

有沢翔治@文芸同人誌配布中

9
哲学には二つの系譜がある。一つはメインストリームのソクラテス-プラトン-アリストテレス。二つ目はゴルギアス-イソクラテス。ゴルギアス-イソクラテスはどちらかと言うと、哲学者というよりは弁論家に近く、プラトンらに批判されている。しかしキケローはこの系譜を再発見・再評価しているのである。多分、キケローが弁論家だからである。2016/08/13

buuupuuu

7
タイトルの通り、弁論術についてというよりも、理想的な弁論家のあり方について語られた倫理的な書だと言えると思う。3巻の冒頭で、登場人物達のほとんどが談論の後ほどなくして政治闘争の中で非業の死を遂げたことが告げられる。彼等は過酷な「ローマの現実」の中で、人間に固有のものである言語を武器に戦っていたのである。弁論と哲学の再統合ということも、言葉に力を与え、公共のために人々を正しい方向へ導くという、政治的課題から理解されるべきなのだろう。2021/08/13

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