出版社内容情報
プーシキン時代の先蹤者と目されるグリボイェドフ(1795‐1829)の唯一の戯曲.因襲の中に眠るモスクワの官僚社会と進歩的思想を有するインテリゲンツィアとの相剋を扱ったこの一篇を,彼は外交官の職の寸暇に綴った.元来のヒューマニスティックな性格に加えてデカブリストの影響が,この新しい思想を盛った作品を成さしめたといわれる.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Jas
2
自らを顧みさせてくれる。いつの時代も人間は変わらないのだなぁ。2024/02/06
ミムロ犬
2
これはほかの「余計者」とはスタイルが違っいておもしろい。他の作家の基調は悲劇だがこちらは喜劇というのは、どうも著者は「余計者」という造形にアンビバレンスの節があって、その所為なのかもしれない。というのもグリボエードフはペルシャの外交官で、トルコマンチャイ条約締結にも寄与したというぐらいでいわゆる「余計者」とはイメージしにくい人間でありながら、デカブリストと関わりプーシキンら文学者と交流したり自由主義思想に傾倒していた人物のようだ。(続コメント)2017/11/09
悸村成一
0
4幕の喜劇。3刷1988年。図書館本。2152018/12/22
茅野
0
グリボエードフの人生が壮絶すぎる。2017/11/10
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- 和書
- 赤チンの町 新潮文庫