出版社内容情報
巨大な白い鯨〈モービィ・ディック〉をめぐって繰り広げられる,メルヴィル(1819―1891)の最高傑作.海洋冒険小説の枠組みに納まりきらない,法外なスケールとスタイルを誇る,象徴性に満ちた〈知的ごった煮〉.新訳(全3冊)
内容説明
「モービィ・ディック」と呼ばれる巨大な白い鯨をめぐって繰り広げられる、メルヴィル(一八一九‐一八九一)の最高傑作。海洋冒険小説の枠組みに納まりきらない法外なスケールと独自のスタイルを誇る、象徴性に満ちた「知的ごった煮」。新訳。
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
lily
155
鯨関連の面白そうな文献、話題を思いつく限り全てぶっ込んじゃった、みたいな話。鯨学も、全然興味ないけど渋々講義受けるつもりが、意外にも語り手のユーモア精神に引っ張られて、(鯨ベーコンが頗る食べたくなるだけではなく)白鯨への大胆不敵な法理をこえた仮借なき復讐の手前まであっという間に読了。命賭けの闘いにワクワクしてる。子供にかえったみたい。2019/08/27
ehirano1
125
心して本書にかかることに途中からなりましたwww。心沸き立つ冒険小説を超えた「壮大な何か」という感じがしました。登場人物の名前からして聖書がモデルになってるように思いますので、これは「神と人間の・・・」ということでしょうか。いずれにせよ完走できるように頑張ります。2023/04/23
はたっぴ
113
気候が良いのでこれまで手を出せずにいた作品に挑戦。思っていたよりも読みやすく面白い。しわだらけの雪白の額と高くそびえるこぶを持ったマッコウ鯨のモービィ・ディック。エイハブ船長の足を奪った狡猾な白鯨と人間達との死闘を描いた長編小説だ。上巻では船員となる登場人物や鯨の生態、捕鯨に関する雑学が満載で、読者も長旅(捕鯨)への備えを求められているかのよう。スタバの由来となったという一等航海士スターバックや、語り手イシュメールの心の友・クイークェグの今後の活躍も楽しみ。躍動感のある挿絵も素晴らしい。【G1000】2017/05/11
榊原 香織
89
奇書ですね。 夢枕獏読んだから本家が読みたく。 まだエイハブ船長チョイ出。 クジラの説明が、ん~?まだシロナガスクジラ見つかってない時代だからしょうがないんでしょうけど。 大体、マッコウクジラってそんなに狂暴でしたっけ? 一角の説明のみ割と正確。 上中下の上2021/09/03
南雲吾朗
73
なぜ今まで積んでおいたのか…。こんなに面白いのに…。鯨学の記載には古さは感じるが、そんなものは些細な事。まだ上巻を読み終わったばかりなので面白いとしか言いようがないが、下巻の最後まで読み終わったとき、どのような感想に至るか楽しみである。いざ中巻へ。2019/09/05