出版社内容情報
チト少年は,さわると何にでも花の咲く「みどりのゆび」をもっています.このゆびで,刑務所や病院を花いっぱいにし,戦場の大砲にも花を咲かせて,戦争を中止させてしまいます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリーゴールド
5
私が読んだバージョンの本がないぞ・・・佐々木淳子のマンガ「ダークグリーン」に兵器に触れて楽器に変える能力を持ったフィーンという少女が登場するんだけど、元ネタってこの話の主人公チトだったのかしら?それはともかく児童文学らしくファンタジックな設定の物語だけれど、随所に結構鋭い人間批評が見られるのが面白い。チトのお父さんは自分の子供を愛する良い人だけれど、兵器工場を経営していて、他の人の子供をみなしごをしており、しかもその矛盾に気が付いていない。でもそういう事例は世の中に多い・・・なんて件には得たりと思わず膝を2019/12/24
ねこうさ✿
1
前にNHKのお話の国か何かで何度も見たことある話の原作。現実的には大砲から花が出ても他の手段で戦争は続行されるのだろうけれど、あらゆるところに落ちている種を芽吹かせることが出来たら素敵だろうなあ。ひらがなが多いけれど語りかけるような文体でとても読みやすい。2013/02/24