出版社内容情報
津波で児童70人が死亡、4人が行方不明、教職員10人が犠牲となった石巻市大川小学校事故。親たちの時計の針は止まったままだ。そのとき何が? 悲劇で終わらせず、未来の命を救うには? 新聞協会賞受賞連載の書籍化。
内容説明
東日本大震災の津波により、児童70人が死亡、4人が行方不明、教職員10人が犠牲となった石巻市大川小学校。我が子を失った親たちの時計の針は止まったままだ。そのとき、実際に何があったのか?安全なはずの学校で、なぜ?その責任はどこに?悲劇を悲劇で終わらせず、未来の命を救うには?いま、被災地内外の各地の学校でどのような取り組みがなされているのか?新聞協会賞を受賞するなど大きな反響を呼んだ、地元紙ならではの連載ドキュメントが書籍になった。
目次
プロローグ 葛藤―生存教諭の3・11
第1章 そのとき、何が(激震―14時46分から15時10分まで;迷い―15時10分から15時25分まで;緊迫―15時25分から津波襲来まで;漆黒;地獄)
第2章 真相は、どこに(追及―遺族たちの年月;教訓―控訴審判決は何を問うたか;波紋―学校の事前防災)
第3章 災害列島の学校で、いま(明暗―何が生死を分けるのか;模索―東南海の学校と教育委員会)
エピローグ 「未来をひらく」ために
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
64
学校は何故子供たちの命を守ることが出来なかったのか?児童70人が亡くなり4人が行方不明になり、教職員10人が亡くなった。地元紙ならではの検証記事に胸を抉られる。命を守ること、安全への注意は学校関係者はより高度な知識と意識を持たなければならない。この悲劇を繰り返さないために。2019/07/26
メタボン
30
☆☆☆★ ハザードマップを鵜呑みにしてはダメだと実感。そもそも大川小が避難場所とされていたこと自体が間違い。50分もとどまっていたのは、様々な葛藤や迷いがあったのだろうと推測。迅速に行動に移す決断力と、あらゆる状況を想定した事前準備が大事。大川小の悲劇が再発しないような取り組みが望まれる。2019/08/29
ケニオミ
12
大川小の津波による犠牲には関心を寄せており、これまで何冊か読んできましたが、図書館で本書を見つけ、またお持ち帰りしてしまいました。本書で何度も繰り返されていますが、行ってきますで家を出たら、ただいまで帰ってきてほしいですね。親はその間の責任のほとんどを学校が負っていると考えるのは当然だと思います。やはり、最悪を想定した津波対応マニュアルを策定していなかったのが学校の落ち度ですね。唯一教員で生き残った教務主任は、これまでに証言に矛盾があるようですが、PTSDだとしてももう一度証言してほしいですね。真実を。2019/07/28
魂の叫び
6
図書館から借りました。これはあと数回読まないと。結局、学校も教育委員会も真実を隠してると私は思います。生き証人の先生はいまだに雲隠れ。再読してまた感想を書きます。2019/10/18
takao
4
うむ。いずれにしろ、思い込みが根本の原因。 2020/02/26