出版社内容情報
「動物を虐待してはいけない」,「人間は動物を利用できる」とたいていの人が思っている.この2つがぶつかるとき,私たちのとるべき態度は?「生命あるもの」として動物を尊重する「動物の権利」の考え方と背景を紹介する.
内容説明
「動物を虐待してはいけない」とたいていの人が思っている。なぜいけないのだろうか。同時に「人間は動物を利用できる」とも考えているだろう。なぜできるのだろうか。動物に道徳上の権利を認めるとは、どういうことを意味するのか。権利があるとしたら、その場合の「動物」の範囲は?動物にとっての幸福と危害とは?「生命あるもの」として動物を尊重しようとする「動物の権利」の考え方と背景を、肉食・動物実験・動物園・ペットなど実際の問題に即してじっくり考える。
目次
動物の道徳的地位
動物とはどんな存在か
苦しみ、監禁、死による危害
肉食
ペット飼育と動物園
動物を用いた研究
著者等紹介
ドゥグラツィア,デヴィッド[ドゥグラツィア,デヴィッド][DeGrazia,David]
1962年生。哲学・倫理学。米国、ジョージ・ワシントン大学準教授
戸田清[トダキヨシ]
1956年生。環境社会学、科学史、平和学。現在、長崎大学環境科学部助教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チネモリ
3
本書は①動物の道徳的地位②動物への平等な配慮③動物の権利の功利性への乗り越えを示している。著者も言う様に動物の権利問題について決して中立に扱っているわけではないと思うがこの問題を考えるうえで再読したい。また動物飼育の条件を2点挙げている。保護猫と生活する者として①ペットの飼育は非常に真剣な責任を伴う②店で買うよりも施設から授受する方が遥かに責任ある態度である③ペットの去勢・避妊手術の必要性に言及していたことに共感した。愛情だけでなく知識と責任を持って地域で生きる動物たちと共生できる社会を目指したい。2018/01/19
sakananouta1
1
2~4章の理論的な部分は一読では頭に入らないので繰り返し読んで知識と理論を理解していきたい2018/08/03
一人
1
読了。個人的には読んでよかったかと。シンガーよんでほんのり苦痛についてもやもやしていた部分を示して貰った感じです。ただ一発目これから入るのはやや微妙かも、というのは雑感。レーガンの権利論も読んでみたいですが時間がなー。2014/11/10
陽香
0
200309052016/02/08
佐守
0
代表的な動物の権利の問題について述べられてあった。参考になるけれどちょっと読みづらかった。2009/12/16