出版社内容情報
熱帯の森に,戦場の片隅に,記憶の荒野に立ちのぼる声-この生の主人公,経験の語り手とは誰なのか.【収録作家】F.ペソア,T.モリスン,G.ホンゴー,O.ロード,M.ショクリー,A.コドレスク,R.アレーナスほか.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gu
5
「私」の定義も捉え方もいくらでもあるが、このアンソロジーでは、自我がどうこうというよりも帰属や社会における立ち位置の問題として括れそうなものが多かった。とはいえペソアは謎だ。やっぱり。(世界)文学を読むことの意味の一つに今の自分を足場ごと揺さぶることがあると思う。そういう経験としての読書を意識させられる。2014/06/05
ドラゴン
1
裸足のパン、が良い。作者はタンジェで、ボールボウルズの友人だった現地の作家。2020/03/01
まっきaka谷林
1
「自分」を確からしいものに固定できなかった作家の書くものはどうしてこんなに叙情的となるのだろう。一言で「マイノリティ文学」ってまとめてしまう事の無味乾燥っぷりといったら。2011/06/28