出版社内容情報
私たちの生活のいたるところで,デザインは息づいている.その囁きに,ちょっと立ち止まって耳を傾けてみよう.そこには,柔らかな感受性から生まれた生活への新しい提案と,未来への可能性が託されている.いま,なぜデザインか.世界の第一線に立つ著者がこれまでのデザイン観を一新する,斬新な発想転換のすすめ.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
39
グラフィックデザイナーで、長野オリンピック、愛知万博、無印良品に関するデザインなどにも携われた原研哉氏が書かれた読み物です。まず、デザインとは一体何なのか、無印良品のデザイン、愛知万博についてなど色々と記されていました。私達の周りには、至る所でデザインがあふれてますが、当たり前のようで、実は私達の内面を豊かにする大切なモノだと感じました。正直、私にはほとんどデザインに対してのこだわりとか無いのですが、こんな自分の感覚とはあまり接点がないだけに、こんな奥深い世界があるのだなと視野が広がった気がしました。2018/10/01
nbhd
17
とても、良い本、だけど、その反面、デザインへの嫌気が差してきた、というのも事実。無印良品や松屋銀座のデザインに関わってきた原研哉さんによる総括本。言葉=情報というものをデザインすると、こうも読みやすくなるのかァとためいき出ちゃうくらい読み手にとって心地いい文章だ。デザインというのは、物事の本質をとらえて、それをずらしたり、ちがうモノサシで測ったり、照明のあて方を変えてみたりして提示するもの、ってことがなんとなくつかめた。簡単なデザイン史(モリス→バウハウス→規格・大量生産)、実践記録も豊富で読みよい。2017/04/27
まちゃ
14
阿弥の名前が意味する肩書きというかブランドというか歴史的な背景まで書かれてあってなるほど〜!って思う部分が多かったです。シンプルなデザインが好きなので無印は良き。2017/11/04
たなは
9
何気なく古本屋で手に取ったが、個人的にはFACTFULNESSと同等以上に面白かった。 アートとデザインの違い、デザインと経済や技術の関わり、デザインに出来る事、日本のデザインの立ち位置、などなどこの1冊でかなり広く深くデザインというものを知れた気がする。 最後の方の生命科学と美なんかも、神経細胞を染色した事のある身としては非常に共感できる部分。 デザインのトッププレーヤーはこういう事を考えているのかと、自分の中で尊敬する人が増えました。2020/02/16
SGM
8
★★★なかなか味わい深い本でした。なかなか感想といわれると書きにくいのですが(抽象的な面が強いので)、今から10年以上も前に書いてるのに今必要なことを示してるような気がしました。2017/10/29