出版社内容情報
各時代で議論が深められた史料学研究の成果をまとめ,今後の展望を示すとともに,史料のおかれている状況と課題について論じる.
内容説明
木簡などの古代史料からオーラルヒストリー、史料保全まで。深化し拡大した史料学研究の成果を示す。
目次
序論 史料論の今日的課題と成果
木簡史料論
国史の編纂―『日本書紀』と五国史の比較
中世史料学の現在
中世史と考古学
画像資料と歴史研究・叙述・教育
近世史料と調査論
アーカイブズと歴史学
オーラルヒストリーの展開と課題―歴史学と社会学の狭間から
近現代展示論―歴博「現代展示」の経験を通して
歴史資料の保全と活用―大規模災害と歴史学
著者等紹介
大津透[オオツトオル]
1960年生。東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kenitirokikuti
8
図書館にて。拾い読み。1951年、文部省史料館設置、近世史料のため。1971年、国立公文書館設置。2009年、公文書管理法制定▲2010年、佐倉の国立歴史民俗博物館が開館27年目にしてようやくオープンする第六展示室「現代」について。展示論▲オーラルヒストリーについて。言語論的転回や構築主義。上野千鶴子『ナショナリズムとジェンダー』から。深い認識論的疑いから出発するのは〈歴史学も例外ではない。歴史に「事実fact」も「真実truth」もない、[…]再構成された「現実reality」だけがある〉。2022/02/27
takeshi3017
2
岩波書店の歴史本第21巻。テーマ巻その2史料論。木簡史料論、国史の編纂、中世史料学の現在、中世史と考古学、画像史料と歴史研究・叙述・教育、近世史料と調査論、アーカイブズと歴史、オーラルヒストリーの展開と課題、近現代展示論、歴史史料の保全と活用など。詳細→ http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou30321.html2021/10/03
AKa
2
情報公開法の影響や、史料の展示、そして自然災害など、アクチュアルな問題について述べたものが多かった。正直思ってたのとちょっと違った感があった(情報公開法については再読する必要はあるとは思ったが)。2018/08/04