出版社内容情報
人類史上かつてないほどの激動を体験した20世紀は,人間の知的活動が最も活発に展開された時代でもあった.しかし今日その知的成果にも翳りが見え始め,人類に不安をもたらしている.この20世紀を思想史的に再考するため,現代思想のパラダイムを構成している言語・無意識・構造・システム・情報など主要な問題群を照射する.
内容説明
20世紀は「言語の世紀」と言われる。哲学の関心を意識から言語へ、実体概念から関係概念へと転回させた現代言語学・論理学の革命的意義を問い直し、現代思想の主流を形成する言語哲学や記号論の新たな地平を探る。
目次
意識から言語へ(危機の言語学;反デカルト主義的論考―言語の問題をめぐって;世界観としての言語)
言語論的哲学の展開(「言語論的転回」とはなにか;論理学の革命;ウィトゲンシュタインの衝撃;言語行為論とプラグマティクス)
言語のコスモロジー(ロシア・フォルマリズム;デカルト派言語学;詩的言語と間〈あいだ〉の交通論;レトリックの知)〔ほか〕