出版社内容情報
波動の基礎事項から結び目理論など最先端の話題までを,非線形波動研究の第一人者が統一的な立場から明快に解説する.第2次刊行にあたり長距離相互作用をもつ量子可積分系,曲線の運動など最新の課題を補章として加えた.
内容説明
本書は、波動の基礎的事項から結び目理論など最新の成果までを、統一的な立場から解説する。
目次
1 孤立波からソリトンへ
2 分散媒質における非線形波動
3 モデル方程式
4 KdV方程式の解法
5 ソリトン理論の発展
6 いろいろな物理系
7 量子逆散乱法
8 結び目理論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とある科学者
1
最大の長所は『直観的把握』がし易い点。又数学的にも平易なので、この分野の重要性を考えると、幅広い学術研究者にお薦めできるのも良い点だ。更に経験から言えば、数学を学ぶ学生や独学者で「解析学で躓いた」人、代数学畑や論理学畑等の人に特に薦めたい。解析学の習得において面倒なのは、特に直観的に把握したい分野なのに、数学者の書いた(特に偏微分等の)テキストが、数学的には豊富で論理性が高い反面、直観的に把握しにくい傾向にある点。それをイメージ的レベルで補ってくれるのが物理学であり、正にそれを体現しているテキストの一つ。