内容説明
20世紀芸術にとって〈政治〉は避けて通ることのできない問題であった。そして今、〈消費社会〉のなかでは芸術は新たな問題に直面している。
目次
1 芸術はどこまで民衆のものになるか―芸術のファシズム体験によせて
2 芸術のアンガジュマンとは何か(〈ユートピア〉としてのパレスチナ―ジャン・ジュネとアラブ世界の革命;ファシズムの物語・物語のファシズム;生きる場と表現―西ドイツの空き家占拠運動)
3 生活・表現・制度(広告としての世界―消費社会における広告と芸術;モードの政治学にむけて)
4 第三世界から第三世界へ(支配しない〈知〉のほうへ―ウカマウの映画を通して;たたかいの現場における表現;詩的イマージュと民族の生誕―マルチニックの詩人エメ・セゼール)
5 〈五月革命〉における表現の問題
6 〈討論〉政治と芸術―日本の場合