内容説明
こころの問題に、医学は今後どのように取り組んでいくのか。脳神経科学、精神医学、心理学など諸分野の第一人者が論じます。脳の活動を画像化する技術の進展は、システムとして脳を捉えることを可能にしつつあります。直観といったこころの高度な働きについても、そのメカニズムが見えてきました。メカニズムの理解は、精神疾患への取り組みに新たな光を当てています。同時に、人全体を捉える精神医学の可能性を示し、認知療法など新しい視点を紹介します。シンポジウム「二一世紀医学フォーラム・京都」をもとに編集。
目次
脳の働きとこころ(脳の機能からこころを見る(外山敬介)
脳の血流からこころを読む(定藤規弘)
強迫性障害とセロトニン―生物学的・生化学的な観点から(多賀千明)
認知障害の認知療法(井上和臣))
こころを科学する(こころの医学の可能性(木村敏)
こころとは(養老孟司)
こころの病態(山下格)
死とこころ(大田満夫)
心理学から見た人のこころ(山中康裕))
著者等紹介
岡本道雄[オカモトミチオ]
1913年生まれ。元京都大学総長。日独文化研究所所長・理事長
井村裕夫[イムラヒロオ]
1931年生まれ。元京都大学総長
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