出版社内容情報
石油や原子力に依存した今の経済システムは浪費を加速し競争を激化させ文化を画一化していくだけだ.そこから脱却した,太陽をベースにする経済システムが,持続的で多様性に富む社会をもたらすことを卓抜な構想力で描き出す.
内容説明
石油や石炭のような化石資源はいずれ確実になくなる。石油や原子力に依存した今の経済システムは浪費を加速し競争を激化させ文化を画一化していく。人類はそこから脱却することができる。太陽をベースにした経済システム、すなわちソーラー地球経済を築けばよいのである。ソーラー地球経済は、質の高い豊かさと自由をもたらす。すでに手にしている技術と未来社会の理念とを結びつけ、人類の歩むシナリオを卓抜な構想力で描き出す。
目次
第1部 束縛か解放か―化石資源の連鎖対ソーラー資源の連鎖(化石資源の連鎖と人類;ソーラー資源の利用―新しい政治の自由と経済の自由)
第2部 化石資源政策の病理学(二一世紀のメネテケル(不吉の前兆)―化石資源紛争の政治的なコスト
化石資源の連鎖が社会と文化を後退させる
化石エネルギー経済の神話)
第3部 化石資源連鎖を打ち破る可能性(配給網への接続がいらないエネルギー;未開拓の富、ソーラー原料;ソーラー経済の経済効率の計算)
第4部 ソーラー地球経済への転換(ソーラーエネルギー利用への道;ソーラー資源による世界経済の地域化;太陽の目に見える手―ソーラー地球経済の輪郭)
著者等紹介
シェーア,ヘルマン[シェーア,ヘルマン][Scheer,Hermann]
1944年生まれ。シュトットガルト大学助手。カールスルーエ原子力センター応用システム分析部の研究員を経て、1979年ベルリン自由大学で博士号を取得(経済学と社会学)。1999年ライト・ライブリフッド賞受賞。1980年からドイツ連邦議会議員。1983年からヨーロッパ議会議員。ユーロソーラー(ヨーロッパ太陽エネルギー協会)会長
今泉みね子[イマイズミミネコ]
1948年生まれ。環境問題ジャーナリスト、翻訳家。国際基督教大学教養学部自然科学科卒。現在、フライブルク市在住
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