岩波ブックレット<br> 明治の北海道

岩波ブックレット
明治の北海道

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  • サイズ A5判/ページ数 61p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784000034159
  • NDC分類 611.24
  • Cコード C0321

出版社内容情報

品川沖で錨をあげたテールズ号の狭い船艙には異様な風体の500人ばかりの日本人が,ぎっしりつめこまれていた.明治2年9月,北海道開拓の第1陣となるはずの人びとだった.登場人物とくに底辺の人びとから見た異色の開拓史.

目次

奇妙な開拓者たち
島判官の野心
場所請負人の陰謀
失業武士集団と西郷隆盛
外国人と新知識の登用
屯田兵の誕生
地獄の囚人労役
金持ち優遇政策
「北海道旧土人保護法」のからくり
雇い漁師の悲惨さ
中江兆民と原胤昭

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

63
2017年82冊め。戊辰戦争で賊軍とされた仙台藩の失業武士集団の北海道入植、地獄の囚人労役、アイヌ人の毒矢禁止による実質的な漁の禁止や雇い猟師への差別…と悲惨な歴史である。著者によると「北海道の開拓や開発を底辺の人びとから見ていくことと、さまざまなタイプで登場する人物に重点をおいて、人間くさいものにしようと企図した」(P.57)らしいが、その通り。2017/01/28

africo

2
歴史読み物。読みやすいエピソードをいくつか重ねて明治の北海道の理不尽さを印象づけようとしている。著者が小説家さんであるため非常に読みやすく、イメージ操作も巧みである。しかし個人的には史料出典が明記されている方が安心して読めるなぁと思ったり。総体のイメージとして①明治の官憲・政商は鬼畜、黒田清隆はとりわけおかしい。②一般人は生きにくい、アイヌはなおさら。という従来の北海道観を出なかった。ただ、被差別部落者が出自を問われず差別されない新天地として移民した、というのは初耳であった。それは功を奏したようで、成程。2021/08/05

samandabadra

2
どぎついなあ。やはり植民地政策は少数民族も大民族の下層民も被害者にするんだなあ・・・2010/08/14

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