出版社内容情報
10代の若者の57%が「霊魂はたしかに存在する」と答えている.現代の宗教ブームは何を意味しているのか.新興教団へのフィールドワーク,教団員との対話,儀式への参加の豊富な経験をふまえて新新宗教の見取図を描く.
目次
1 新新宗教という用語
2 「旧」新宗教の特徴
3 新新宗教の三つの類型
4 新新宗教の特徴
5 「宗教ブーム」のなかの新新宗教
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
65
2017年60冊め。創価学会や天理教、PL教団等、1950年代までに国内での活動を始めた団体を旧新宗教とし、60年代以降に活動を始めたところを新新宗教と分類。1992年発行ということで、大事件を起こす前のオウム真理教について新新宗教団体として簡単に名前が挙げられている。競争原理の中で人々はなぜ宗教という共同世界へ向かっていくのか。 2017/01/20
うえ
5
「親新宗教の一方の極には…信仰共同体は一般社会の人間関係とはきわめて異質な関係を形作り、信仰共同体の内部で閉じられたものとなります」「新宗教は全体として、人間の不幸や恵まれない境遇の原因としてその人自身に責任があるということを強調する傾向があります。逆に、幸福や繁栄もその人自身の信仰やそれに基づく実の力でもたらされる、ということが強調されます。もちろん、すべてが人間の行為によって決まるというわけではなく、先祖の行った行為の報いであるとか、神の力による幸福であるといった説明もなされます」2017/07/25
人形使い
0
夏コミ原稿の資料として図書館で借りてきました。新新宗教を概観するにはなかなか良かった。ページ数も少ないのでさっくり読めました。新宗教から新新宗教への流れ、そこに流れ込む人々の意識の違いなどをわかりやすくまとめています。特に宗教を求める人の意識の変化は興味深いものがありました。2018/04/29