出版社内容情報
日本の南極観測史上初めて越冬隊に参加した2人の若い女性は「白い大陸」の男社会で何を体験したか.極寒と吹雪の下の危険,息をのむオーロラの神秘から,喫茶店もバーもあり,何とお花見もサッカーも競馬も楽しむ暮らしまで,知られざる実情を報告.
内容説明
1957年に始まった日本の南極観測。その史上初めて、1997‐99年、越冬隊への女性参加が実現した。二人の大学院生は、「白い大陸」の男社会のなかで何を見、何を体験したのか。極寒と吹雪のなかの危険、息をのむオーロラの神秘から、喫茶店もバーもあり、何とお花見もサッカーも競馬も楽しむ暮らしまで、知られざる実情を報告する。
目次
1 やっと実現した夢―南極へ(1)
2 突然決まった大旅行―南極へ(2)
3 南極にいるという実感―昭和基地の夏(1)
4 予期せぬ肉体労働―昭和基地の夏(2)
5 楽しい孤立社会、壮麗な自然―越冬の日々(1)
6 お花見も、サッカーも―越冬の日々(2)
7 息をのむ光の乱舞―オーロラ観測
8 極寒と悪天候の中で―地震野外観測
9 昭和基地との別れ―二度目の夏(1)
10 最後の観測旅行―二度目の夏(2)
11 素晴らしい仲間たち―帰国の後に(1)
12 大変だったのは男性たち―帰国の後に(2)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トムトム
27
女性が大変なのではなく、女性に気をつかう男性の方が大変だったのだと気遣う女性陣。何気なく男性が発した「女性がいても、思ったより別に普通だったな」との発言が嬉しかったり。女性だからとかいうよりは、素敵な仲間に出会えた人たちのお話を羨ましいなぁと思いました。2021/11/22
kaida6213
8
二十年前の本だけど気になってポチった。淡々と日常及び観測生活のことが書かれてるけど、やはり南極なんて極地環境で長期間過ごす体験てのは色々飛んでて良い。2024/01/16
西澤 隆
5
「面白南極料理人」が再びドラマになったり、渡貫淳子さんの本が話題になったりでなんとなく気になって手を伸ばしたのは「女性初の越冬隊参加者」の本。でも読んで見れば「南極に行くチャンスを得ることができた院生の奮闘記」。観測での驚きや失敗への悔しさ、はじめて見る南極のいろいろへの「!」が綴られたとても初々しい記録でした。検索してみると、坂野井さんは駒沢の教授。東野さんは海洋研究機構で、お二人とも南極のときの分野をそのまま進まれているようで、坂野井さんはアウトリーチ授業もされているようだし見てみたいなあと思いました2019/03/14
スプリント
5
日本で初めて女性越冬隊員になった方々の体験記です。南極での生活風景にただただ憧れます。2015/05/11
国重
2
第三九次の南極観測隊に日本人女性では初めて越冬隊員として参加した二人の体験記。2018/04/01