出版社内容情報
昭和モダニズムは満州で開花する一方,戦時下の文化・スポーツ活動に結実した.その担い手は林達夫,小泉信三ら「挫折」を経験した人々であり,石原莞爾らの知的水脈と共鳴した.近代日本の歴史人類学という課題に挑む労作.
内容説明
大正・昭和初頭の都市モダニズムは満州で開花し、戦時下の文化・スポーツ活動に結実した。その担い手は林達夫、小泉信三、岡部平太、竹中英太郎ら「挫折」を経験した人々であり、石原莞爾を中心とする知的水脈と共鳴した。彼らの開かれた精神から日本人の生き方のもう一つの可能性を探り出す、近代日本の歴史人類学という課題に挑む記念碑的労作。
目次
1 「挫折」の昭和史―エノケンから甘粕正彦まで
2 戦争と“知識人”―名取洋之助から富塚清へ
3 スポーツの帝国(一)―小泉信三とテニス
4 スポーツの帝国(二)―岡部平太の“満州”
5 絵師と将軍
6 ダダイストのような将軍の肖像
7 「夕陽将軍」の影
8 読書する軍人
9 実験的〈知〉の系譜学へ
補遺1 知のダンディズム再考―「エロ事師」たちの精神史
補遺2 モダニズムと地方都市―北海道と金沢
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